美術の先生
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                岩田弥光(岩田彌光王)画伯作「落陽」


なあごさんのところの記事から久しぶりに恩師を思い出した。

中学の時の美術の岩田先生(通称ガンタ)。区立の中学の美術の先生が、なぜ院展の日本画家だったのかというのは未だによくわからない。きっとこれも学校の七不思議のひとつなんだろう(笑)

その先生は、とっても変人だった。ボサボサの頭で常に怒っているような怖〜い先生で、少しでもお喋りの声が聞えると出席簿の角でコツンと殴られる。途中で殴るのが面倒になると「自分で拳固!」と号令かけて各人が自分の頭をコツンとセルフサービスする仕組みになっていた。

日本画家のこだわりなのか、パレットは普通のものは色が混じるからダメだといって小皿のようなパレットをいくつも用意させれた。それから、ひたすら毎授業「アンフォルメル」の繰り返し。アンフォルメルって言葉は岩田先生から教わったけれど、その後この言葉を聞く機会はほとんどない(笑)3年間、美術の時間は抽象画と先生のお説教の繰り返しだった。たまに自分の手のデッサンを描く時はほんとうに新鮮で楽しかった。生徒が抽象画に頭をかかえながら取り組んでいる時、教室のドアにチョークで見事な虎の絵を描いていることがあった。それを盗み見する時、ちょっと幸せな気分になれた。

夏休みに絵を1枚描いてくる宿題があった。普通はどこかに出かけて写生でもするんだろうけれど、洗脳された頭では抽象画を描くことしか考えられなかった^^;これがほんと難しい。何を描いていいのか。今から思うとそこが先生の狙いだったんだろう。そのテーマを見つけることが大切だったのだと。その頃は全然わかっていなかったけれど。そうして苦労して描いた絵を、秋の区内の展覧会会場で発見したときはとても嬉しかった。(でも、勝手に恥しいタイトルつけられていてショックでもあった・笑)いつも怖いくせに時々見せるチャーミングな笑顔は格別だった。

そんなガンタ。何故か今でも数年に1度、無性に消息が知りたくなるが、たいした収穫もないまま月日が流れていた。なあごさんのところの記事に触発されて今回また先生の情報を探しに彷徨っていたら岩田先生の教え子の方のブログに遭遇。なんと私の同窓生で、先生の懐かしいお話をたくさん知った。でも残念なことにお亡くなりになっていることも同時に知ってしまったけれど。

その方が、来春に我が母校の同窓会があるから一緒にどうかと誘ってくださった。先生にお目にかかることはもう出来ないけれど、別のかたちで素敵な縁が繋がったような気がしている。
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by mario5846 | 2005-10-06 00:02 | ◆その他
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