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ジンさま祭@シネマート六本木♥覚書
ジンさま祭@シネマート六本木♥覚書_e0011707_209655.jpg台風の隙をついて無事来日されたチャン・ジン監督。
久しぶりに生ジンさまを堪能して参りました。

9/7(金)「拍手する時に去れ」舞台挨拶&ティーチイン
9/8(土)韓フェス特別企画!シネマート塾 韓国映画娯楽講座
      チャン・ジン「舞台と映画の親密な関係」

「拍手する時に去れ」は一般上映とは少し趣は違いますが、一昨年のみちのくミステリー映画祭でのジャパン・プレミアム、そして昨年のシネマコリア、そして今回の韓流シネマフェスティバルで既に3回目の上映になるんですね。実はスクリーンで一番多く観た韓国映画かもしれません。

余りに濃い2日間でしたので(別の意味でもいろいろと・・・)、いつものように自分自身の覚書として2日目の「シネマート塾」の方だけ思い出すままに書き残してみたいと思います。

なにせ、私の隣に座った日本一チャン・ジン監督の大ファン(と勝手に思っているのですが・笑)の知人のようにメモをとっていたわけではないし、チャン・ジン監督のようにメモを取らずともしっかり覚えているほど頭がいいわけでもない私・・・最早記憶の彼方に去ってしまったお話をはじめ、思い違いなども若干あるかと思いますが、参加されなかった方のためにも記憶の一部を紹介しておきたいと思います。
尚、質疑応答の文章は基本的に意訳になっている点、思いつくままに羅列していますので時系列になっていない点を予めご了承ください。





【演劇が好き】
映画と演劇、どちらに愛情があるかという質問に間髪入れずに「演劇」とお答えになりました。瞬時の迷いもありません。本当かどうかわかりませんが、来年3本の新作を予定しており、それが終わると映画の世界からは足を洗うというようなお話をされていました。3本とも監督の今までの作品にはなかったようなタイプの作品で、今から楽しみでたまりません。とはいえ、本気で映画界から去ってしまうおつもりなんでしょうか。もしかして、映画界で何か嫌なことがあったとか?例えば、 「カン・チョルジュン」のシナリオ執筆を断りきれなかったとか(笑)。

ちなみに「『映画は監督のもの』なので(その監督ならどう撮るだろうかと考えながら)シナリオだけ書くという作業はしんどい」と仰っていました。更に言うと「タイトル」も自分がつけたわけではないし、キャスティングの権限もないと言うことで、あくまでも御大の作品だということで(笑)。


【アドリブは無い】
監督の作品の中にはアドリブのシーンは存在しないそうです。勿論、リハーサルでは俳優から提示されたアドリブはあるが、それが気に入れば新しく台本に台詞として起こし、更にリハーサルをしてから取り入れる。なので、俳優が思いつきで演技したアドリブをそのまま採用して作品になることはないそうです。

余談ですが、以前読んだリュ・スンボムのインタビュー記事には「自分はアドリブはしない。演じる前に自分の中で熟考している。アドリブに見えるような演技も全部計算し尽くした演技だ」という内容だったことを、ふと思い出しました。

「シン・ハギュン氏は自分から演技を提案してきますか?」という質問には、「自分(監督)に遠慮しているのかもしれないが(笑)、ほとんど自分から何も言わないで、こちらの指示通りに演技してくれる」ということです。まさに、職人芸!難易度でいうとかなり高いですよ^^


【キャスティングは先着順】
前日のティーチインの時に「チャ・スンウォンをキャスティングした理由」を問う質問に対して「(応募の)先着順」とジョークを飛ばしていましたが、この日もそれに関する質問が出て、「たくさんの俳優にシナリオを一斉に送り、一番意欲的に参加表明をしくれる俳優に出てもらう」ということでした。

「では、「知り合いの女」の出演になかなか首を縦に振らないイ・ナヨンに固執したのは何故ですか」という問には「その前にシナリオを送ったチョン・ジヒョンは即答でNOだったのですっぱり諦めた(シナリオを書き換えることはしないので)が、イ・ナヨンは悩んでいたので待った」とのことでした。でも、つまり意欲も大事だけど、監督の好みであれば多少は消極的参加もOKってことですかね(笑)。ちなみに、イ・ナヨンはこの作品で第25回 青龍賞/女優主演賞を受賞しているので、結果的にチャン・ジン監督の読みは当たったわけですね。

(所謂チャン・ジン師団)いつも監督の作品に馴染みの俳優を多く使うが、大体7:3で新しい俳優と組む配分が出来ているようです。但し、やはり新しい人とは意思の疎通等で疲れることもあるので、つい馴染みの俳優をつかうことが多くなるようです。

新しい人と言っても新人俳優を起用するという意味ではなく、既存の俳優の新しい一面を引き出す作業に興味があるそうです。その例としては「G&T」のシン・ヒョンジュンを挙げていました。それ以前の作品はほとんど観ていないのですが、たしかにこれを境にコメディ色がシン・ヒョンジュンの新たな持ち味になっていったのでしょうね。家門シリーズとか(笑)。

「当て書きはするか?」という問に対しては「最初から俳優を決めてシナリオを書くことはないが、途中から想像しながら書くことはある」そうです。まぁ、最初から決めて書くと主人公は全部チョン・ジェヨンになってしまうだろうと冗談で仰っていましたが(笑)。それだけチャン・ジン監督から信頼されているジェヨンは凄いなぁ^^


【俳優の資質とは】
これは常々日本と韓国の文化の違いを感じる部分なのですが、韓国の俳優はボランティアに対する関心が非常に高いし、また盛んですよね。日本人の感覚からみると正直言って当初は「少し過剰なんじゃないかな」とさえ思っていたのですが、今はすっかり慣れました。

「監督自身にとっての良い俳優とは」という質問に対して、「俳優として(演技が上手い)という基本が前提」として「更に社会に還元していくことも良い俳優の資質として必要な条件だ」というお話をされていました。例えとして、チョン・ジュノ氏の旺盛なボランティア活動を挙げて「チャ・スンウォンと並んで現在韓国で一番CMに出ている俳優だと思うが、その収益は慈善事業に還元して社会に貢献している。一部で国会議員選挙に出馬するためのポーズだと指摘する口さがない人もいるが、長年かけて熱心に続けていている立派な人間だ」と話されていました。


【チャン・ジン師団俳優のエピソード】
シン某氏や、チョン某氏のファンもたくさん来場されていたようで、自然と監督ご自身への質問や関心とは別の次元の話に流れたりもします(笑)。

シン某氏、チョン某氏ともにファッションセンスがなってなく、2人ともケチでお金を遣わないそうです(笑)。ちなみにお洒落な監督の最近のお気に入りデザイナーはチャ・スンウォンの紹介らしく、どうだ俺は2人とは違うだろう?というアピールをされていました(たしかに俳優よりお洒落な監督ですわ・笑)。

で、ケチという話からだったか、少し前にシン某氏が巻き込まれた麻薬関連のスキャンダル事件に言及して「あんなにケチなんだから家で栽培することはあっても、買ってまで吸うことなど有り得ないだろう」と優しい心遣いをみせる監督でした(笑)。

余談ですが前日の「拍手」ティーチイン時に「一昨年のみちのくで伺ったシン・グさんの舞台を楽しみにしているのですが、一体いつになったら上演されるのですか?」といった質問に対し「忙しくて新作を書いている暇が無い。まぁ、シン・グ氏はいつまでたっても大丈夫だが、シン某に関してはフレッシュさが失われてしまってこのままではキャスティング変更しないと無理じゃないかと思う」というプチ暴言を吐きファンからブーイングが出るも「最近の彼を見れば分かるだろう」と堂々と言い切りました(笑)。


【野球が好き】
映画の話よりも野球の話の方が10倍は楽しそう。表情も明るいし、何より饒舌^^質問用紙を自ら覗き込み、野球関係の質問に対して「これ、これ、これ選んで」と司会の田代さんに催促する監督です(笑)。チャ・スンウォンとユ・ジテのマネージャーさんのお知り合いという方の質問でしたが、そのマネージャーさんは大学時代に野球をやってらしてチャン・ジン監督は兄と慕っているそうです。マネージャーさんも2人の長身俳優に負けないくらいの大男だそうで「3人が並んで歩いていると絶対に振り返って見てしまう」くらい目立つそうです。ま、チャ・スンウォンとユ・ジテ2人が並んでいる光景だけでも十分に目立つとは思いますが(笑)。


【うっかり口を滑らす】
「拍手する時に去れ」のキム・ジスはタイプか?の質問に即答で「アニョ」^^;「タイプじゃない」そうです(笑)。キム・ジスの彼氏は何人も知っているという迂闊な回答をしていました。昔からずっと知っているそうですが、とりあえず1人にしておこうよ、公の席上では(笑)。


【ワイプ♥ネタ】
ワイプの好きな女優はチョン・ジヒョン、シンミナ。それでは好きな男優は?の質問に対し「男優はころころ変わる」という答に果たして嫉妬を見て取れたりして(笑)。一応、今は「コヒプリ」のコン・ユらしい(笑)。チャン・ジン監督の映画に起用されることはあるのでしょうか、見守りましょう^^

聞かれたわけでもないのに来年2月末に二世誕生報告(笑)。何気なくついでに喋っている雰囲気を醸しつつ、喜びを押さえきれないのが手にとるように伝わってくるところが、いかにもチャン・ジン監督らしいです^^おめでとうございま~す!

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講座は途中休憩を挟み1部と2部に分かれて(各約1時間)、後半は事前に受講者から集めた質問に答える形式をとりました

新作の構想など具体的なお話もあり、チャン・ジン監督のファンとして質・量ともに大変満足な内容でした。もしかするとこれだけ濃いお話を日本で拝聴する機会はもう無いかもしれないと思うほど充実した講座内容でした。

講座の後、お待ち兼ねの「甘く、殺伐とした恋人」を鑑賞しました。お客さんの入りもよく笑い声も耐えない楽しい鑑賞となりました。あらためて、これを観たお陰でヨンウ堕ちしたことを再確認しました。いいですよ、これ!!観終わった方の漏れ聴こえてくる感想も「これ、観たかったのよ。面白かった!」という声が多かったです。迷っている方、観ないと損しますよ~!(シネマートの回し者ではありませんが・笑)。

ジンさま、ヨンウときて、締めは・・・そう。本日のメーンイベント!
すみません、まだありました(笑)。
「GROW」初日アニキ舞台挨拶で、渋谷へGO!のお話は、また次回^^
by mario5846 | 2007-09-09 15:53 | ◆チャン・ジン/장진
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