久しぶりにビデオで映画を観ました^^
「301・302」(1995年 パク・チョルス監督)
日本版でこんな作品がDVD(ビデオ)化されていたのですね。1995年の作品ですが、日本発売が2001年というから今から7年も前ですか・・・。結構最近になって知りまして(遅^^;)、でも大して期待もしなかったので中古ビデオで安く手に入れ、しばらく放置していました(笑)。
なんか、凄い映画を観てしまった感じがします。
非常に好き嫌いが分かれる作品であるのは間違いありません。私ですか?なんでもっと早く観なかったんだろうと悔しく思いました(笑)。
つい最近も話題にしたばかりの「死んでもハッピーエンディング」や「甘く、殺伐とした恋人」や「クワイエットファミリー」的
ブラックな笑いと、「親切なクムジャさん」や「オールドボーイ」的な
グロさがミックスされたような・・・。ああ、うまい言い方が見つかりませんが、いかにも韓国的であり、そして非常にスタイリッシュな演出で斬新な作品です。
輝国山人さんのところには、かなりネタバレ的なあらすじが書いてあるので、興味がある方はご覧になってみてください。
ファン・シネとパン・ウンジンという個性的熟女(公開時既に2人とも30才くらい)の一騎打ちといった感じでしょうか。韓国を代表する美の代名詞といわれるファン・シネですが、その美貌を封印して心に深い傷を持つ無気力な拒食症の女を演じています。対するパン・ウンジンは、劇中3段階に体重を増減させて「カンナさん」も真っ青の変貌を見せてくれ、セックスと料理に異常な情熱を傾ける俗物的な女を怪演しています。
大胆な脱ぎっぷりも含め、パン・ウンジンは文字通り身体を張った演技で熱演するのに比べると、ファン・シネの方は暗い過去の部分を少女時代に負わせてしまったので、身体を張った演技は少女時代のイ・ジヨンの担当になってしまい、ひたすら暗い無表情の演技だけという印象になってしまったのが残念です。
食とセックスにまつわる秘めた過去が、都会の瀟洒なマンションに暮す女たちの孤独を浮き彫りにするとき、自分にとってこの2つのウェイトがあまりに低いことに愕然とします。とりあえず、今夜はいつもよりも時間をかけて料理に凝ってみました(笑)。食べさせる相手が、愛する男性とか、病んだ隣人とかじゃないのは幸せなことだなぁと思いながら。あ、それが私の問題なのか?(笑)。